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画像の基礎知識(4/6)-解像度-

3回シリーズで画像の勉強をしてきました。
私にとって、原理・原則・基本に立ち帰り知識を整理する良い機会でした。いくつかの発見もありました。ブログの挿入画像についてはこれまでのお話でご理解頂けたと思います。

さて、これまで「解像度」の説明をしていませんでした。「解像度」は画像を表現する大切な尺度であり、画像の理解を深めるには「解像度」をしっかり理解しておく必要があるように思います。最後にまとめてみました。すこし、難しい内容になってしまいましたが、じっくり読んで参考にしてください。

【解像度とは】
パソコン、デジカメ、プリンタ、スキャナ、テレビで扱う多くの画像はデジタル画像です。
デジタル画像は分割された「点」で表現されますが、画像の精度(忠実度、きめ細かさ)を表す尺度として使われるのが「解像度」です。
解像度の単位はdpiです。
dpi(デーピーアイ、DPIとも表記)とは、dot per inchの略で、単位長さ当りのドットの数、すなはちドット密度の単位です。1インチ(25.4ミリメートル)の幅の中にどれだけの点(ドット)で表現されているかを表すものです。
例えば、フィルムカメラとデジタルカメラで同じ条件で撮影した2枚の写真があったとします。デジカメの解像度が高ければ高いほどフィルム写真に近くなりますし、低いとピンボケの画像になります。解像度が無限大の写真がフィルム写真ということになります。
この解像度はプリンターやスキャナの性能表示として仕様書には必ず記載されていますし、コンピュータ上で用いる画像データの精度を表す重要な単位です。
通常、目で見て違和感なく見られる解像度はどのくらいなのでしょうか。
パソコンの表示パネルでは70~90dpi程度、印刷物においては最低でも200~300dpiほどが必要とされています。この数値はカメラやスキャナで設定する解像度を決める大事な基準となりますので、頭の隅に入れておいてください。

【パソコンの解像度とは】
第2回(2日)の投稿で、XPのパソコンの解像度は「1024×768ピクセル」とお話しました。単位が「dpi」ではありません。私の頭の中で今まで「???」であったことです。今回、ある文献で次の記述を見つけ納得しました。(発見のひとつです)

『パソコン用のディスプレイの場合は密度ではなく、横方向と縦方向の画素数がどれだけあるか(「横×縦」の形式で表したもの)を便宜的に「解像度」と呼んでいる。解像度を高くすれば画面全体の画素数が増えるので表示情報が増え、画像もより詳細に表示されます。』

ディスプレイの寸法はそのパソコンで決まっていますから、dpiも計算で求められます。画像の大きさの表記の方が確かに判りやすいですね。

【解像度の実際】
私の周りのデジタル機器の仕様上の解像度を調べてみました。
300万画素デジカメ:カメラの画像には寸法の要素がないので、解像度の表記はありません。
(画素数 2048(横)×1536ピクセル(縦)(横:縦=4:3))
この画像を200dpiの解像度で印刷すると260mm(横)×195mm(縦)の用紙が最大です。

●800万画素デジカメ:カメラの画像には寸法の要素がないので、解像度の表記はありませんが、印刷サイズの目安により、約200万画素(A5以下)、約415万画素(A5~A4)、800万画素(A3以上)の3段階の画質設定機能があります。説明書にはデーターサイズと撮影可能枚数が併記されています。写真の目的により設定しておくとよいでしょう。
(最大画素数 3456(横)×2304ピクセル(縦)(横:縦=3:2))
200dpiの解像度で印刷すると439mm(横)×292mm(縦)の用紙が最大です。

●プリンタ:9600dpi(横)×2400dpi(縦)(印刷解像度、インク滴の間隔です)
解像度については意識しなくても良さそうです。

●スキャナ:2400dpi(主走査)×4800dpi(副走査)(読み取り解像度、光学の間隔です)
こちらも十分な解像度です。しかし、画像データーを保存するのはパソコンですから、データーサイズを気にしなければなりません。原稿を読み取るときの解像度の設定がありますので、注意しましょう。画像の使用目的により75dpi、150dpi、300dpi、600dpiより選択するようになっています。
A4サイズの原稿では
75dpi(ディスプレイ表示)・・・620×877ピクセル=54万3740画素
300dpi(印刷)・・・2480×3508ピクセル869万9840画素

●XPパソコン(富士通):1024(横)×768ピクセル(縦)(横:縦=4:3)
       (液晶パネルのサイズ 12インチ(横)×9インチ(縦))
       (計算で求めた解像度 85dpi(横)×85dpi(縦))

●セブンパソコン(東芝):1366(横)×768(縦)(横:縦=16:9)注:単位記載なし
       (液晶パネルのサイズ 13.6インチ(横)×7.6インチ(縦))
       (計算で求めた解像度は100dpi(横)×100dpi(縦))

●40インチ液晶テレビ:1920(横)×1080(縦)(横:縦=16:9)
       (液晶パネルのサイズ 34.8インチ(横)×19.6インチ(縦))
       (計算で求めた解像度は55dpi(横)×55dpi(縦))

【パソコンの表示倍率と解像度の関係】
ソフトによっては表示倍率を変更する機能がついています。
表示倍率を大きくすると、表示が大きくなり、シニアには有り難い機能です。
さて、解像度や画像の大きさという観点から見た場合、100%表示と200%表示の違いはなんなのでしょうか。検証を兼ねて調べてみました。
表示の大きさは200%表示は100%表示の2倍(面積は4倍)の大きさです。
原画の大きさが400(横)×300(縦)ピクセル(12万画素)の画像は100%表示ではディスプレイは400(横)×300(縦)ドットの大きさに表示されます。表示倍率を200%にするとディスプレイは800(横)×600(縦)ドットになります。
原画の画素数は同じですから、1ピクセルの画素情報を2ドットで表示していることがわかります。では100%と200%の画像の解像度はどのように考えたらよいでしょうか。
解像度の単位がdpiです。1インチ当りのドット数はどちらも変わらないのだから、解像度は同じと考えてもよいのでしょうか。そんなことはありませんよね。解像度は1インチ当りの画素情報数と考える方が理に叶っています。200%表示の場合は解像度は2分の1に下がるということです。

ディスプレイに表示された画像を「名前を付けて画像を保存」することができます。この場合どんなことに注意したらよいでしょうか。次回は画像の応用編を投稿しましょう。

by pc-otasukeman2 | 2010-10-13 10:34

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